CASE 52
パナソニック産機システムズ株式会社様
アナログからデジタルへ。QRコードとCHECKROIDで膨大な機器データをスムーズに管理


コンビニやスーパーなどに、業務用機器の販売から保守まで行っているパナソニック産機システムズ。納入した機器の修理や保守を行うカスタマーサポート統括部では、CHECKROIDを導入しています。以前は数十万件に及ぶ機器データを、手書きのメモとExcelで管理をしていたため、膨大なデータを円滑に活用できていませんでした。2024年1月からCHECKROIDの導入と同社のQRコードを組み合わせることで、現場での機器登録の時間短縮や、現場とオフィスにおけるリアルタイムでのデータ共有を実現しました。
>プロフィール(写真向かって右から)
IT戦略センター 業務プロセス革新部 サービスシステム課 川上 光恵様
IT戦略センター 基幹ソリューション部 部長代理 兼 サービスシステム課 課長 鈴木 佐登史様
コールドチェーン事業本部 カスタマーサポート統括部 保守整備1部 部長 浜口 克正様
コールドチェーン事業本部 カスタマーサポート統括部 保守整備1部 アカウント1課 蓜島 美紀様
アナログなデータ管理方法に限界を感じていた
–CHECKROIDを導入する以前は、どのように業務を行っていたのでしょうか。

浜口さん
浜口 我々、カスタマーサポート統括部では、納入した機器の保守や修理を行っています。保守整備1部では、お客様に納入した商品の定期点検や修理、使用年数の管理といった業務をメインに行っています。
以前は、保守や定期点検に関する項目はすべて紙に書いて管理していました。しかし、アナログな管理方法ではデータを蓄積できても、それらを活用することが難しいと感じていました。
たとえば、ある機器の納入時期を調べたいと思ったとき、紙の資料を調べるためにはかなり時間が必要でした。我々の顧客には、数千件の店舗に機器を納入しているところもあります。そのため、迅速にデータを確認したいときでも、なかなか効率よくデータを集められないことが続き、大きな課題だと感じていました。それでも、なんとかマンパワーで乗り切ってきたという感じです。
また点検をする側としても、記入用紙を常に持っていなければいけませんし、記入漏れや記入ミスなども起こります。
常々、このような課題をどうにかしなければいけないと感じていましたが、費用対効果などを考えると、なかなかデジタル化に踏み切れなかったという背景があります。
“人間がやってきたアナログな作業をデジタルに落とし込めるか”がポイント
–CHECKROIDの導入を検討されたのはいつ頃でしょうか。

川上さん
川上 2021年にお話をいただいて、2022年は本社で検討が行われていました。そのときは、他のサービスも含めて検討している状態でした。
–CHECKROIDを知ったきっかけは?

鈴木さん
鈴木 もともと、SCSKさんとお付き合いがあったので相談をしたところ、SCSK北海道さんを紹介してもらったという感じです。検討の時期には、他のサービスも候補に挙がっていました。そのなかで、我々が求める要件に当てはまったのがCHECKROIDでした。
選択した大きな要因としては、iOSとAndroidの両方に対応していることと、スケーラビリティの点です。大手顧客は1社で8,000店舗に機器を納入しているところもあります。そのほかにも数千店舗単位の顧客にも展開していこうとなると、かなりのデータ量になります。その辺りに対応していたのがCHECKROIDでした。
浜口 また、検討段階でお話をさせていただいたときに、正直一番ノリがよかったというところもあります(笑)。他社と比べて前向きな姿勢を感じました。おそらくこのような業態は初めてだったのかもしれませんが、こちらが申し出たなかで、すぐに理解してくれて提案をいただきました。
–要件定義は大変だったのでしょうか。
川上 QRコードを使った管理を前提に考えていたので、OCRなどの機能も必要になります。CHECKROIDの機能をフルに使っても、難しい業務になると予想できました。また、これまで人間が行ってきた作業で、0か1だけではない柔軟な部分を、いかにシステムに落とし込むかという話を長くやり取りさせていただいた記憶があります。
鈴木 今までなんとなく人間がやっていた部分を、うまくデジタルに落とし込めるかがポイントでした。他社のシステムでは、中小企業向けだったこともあり、弊社で扱うデータ量ではレスポンスが悪くなったり、OCRは別のツールを使ったりするという問題がありました。しかしCHECKROIDは我々が欲しい機能が標準搭載されていたのも、決め手となりました。
QRコードとCHECKROIDの相乗効果で作業時間の大幅な短縮を実現
–2024年1月からCHECKROIDを導入されて、業務に変化はありましたか?

浜口 一番に成果が出ている部分は、納入した機器の登録時間の大幅な短縮と、リアルタイムでのデータ共有ができるようになったことです。
以前は、営業担当が現地に行き、機器の製造番号を手書きでメモを取り、オフィスに戻ってExcelに入力をし、我々サービス部門に渡す。そして我々のほうで登録作業をして、やっとコールセンターでその機器の導入が確認できるという手順を踏んでいました。
それが現在は、営業担当がスマホでQRコードを撮影するだけで10台20台と簡単に登録が完了します。そして、そのデータはCHECKROIDのカレンダー機能と連携させて、カレンダーに登録された店舗名を右クリックすると、機器一覧が表示されるようにしました。これは社内でも好評です。
また、CHECKROIDは帳票の自由度が高い点もよいですね。システムを変えても、使っていた帳票をそのまま使えます。
現地で作業をしている営業担当、そして事務方のクリエイトサポートで、とても有効だと感じています。
直感的に使えるインターフェイスが導入のハードルを下げている アナログからデジタルへ。QRコードとCHECKROIDで膨大な機器データをスムーズに管理

蓜島さん
蓜島 私は2024年4月にこのプロジェクトに入りました。何もわからなかったのですが、川上さんなどに教えていただきながらCHECKROIDを使っています。
実際に作業をしていて感じるのは、画面の操作に抵抗感がないということです。新しいシステムは、どこに何を入力すればいいのかがわかりません。しかしCHECKROIDのWeb版では、説明書を見なくても感覚的に使えるという感じがします。もちろん、使い込むにはいろいろと覚えることはありますが、導入時のハードルの高さは感じられないと思っています。
実際に営業担当が使うアプリも触りましたが、こちらも使いやすい印象です。やはり、スマートフォンを使っている方が多いので、親しみやすい部分があるのではないでしょうか。
現場の作業員には年配の方も多いので、スマートフォンでの作業を敬遠される方もいるのですが、CHECKROIDの画面はそれほど複雑ではないので、抵抗感はあまりないのかなと思います。
より大きな画面で使用したいなどの要望はありませんか?
浜口 現在はスマートフォン版を使っていますが、現場からはタブレットを使いたいという声も上がっているので、今後はタブレット版の導入も検討しようと思っています。
保守・管理だけでなくメンテナンスにも活用していきたい
–CHECKROIDを導入して、サポート体制などに関してはどのような印象を持たれていますか?

鈴木 臨機応変に対応していただけています。相談をするとすぐに動いてくれるので、丁寧だと感じています。また、開発の方が直接サポートしてくれるので、話が通じやすいですね。
営業の方を通してとなると、伝言ゲームのようになってしまう場合がありますが、そのようなことはあまり起きていません。やはり開発者の方と直接話すと、できるものはできる、できないものはできない、できるとしたら金額はこれくらいと、明確に答えが返ってくるのはありがたいですね。
–費用対効果という面では、CHECKROIDはどのように感じていますか?
浜口 まだ導入したばかりなので、効果が表れるのは少し先になると試算しています。
CHECKROIDを導入したことで、現在はマンパワーの部分の削減が実現できている段階です。これが2年、3年と使っていくうちに、点検だけではなくメンテナンス部門でも活用できるようになる。そして、お客様から「すごくスピード感がありますね」と言われるようになったときに、我々の目標が達成できるのかなと思っています。
現在はQRコードを使って点検と管理を行っていますが、メンテナンスに関しては、まだ電話で受け付けている状態です。今後は、機器に貼ったQRコードをお客様が読み込めばホームページが開く。そこにはすでにお客様の情報が入力されていて、ポチッと押したらすぐに修理の手配をするような相互のシステム連携などもできればいいなと思っています。 川上 QRコードには店舗情報も品番情報も入っています。CHECKROIDのデータベースを参照して、何かデータに変化があればコールセンターに情報を送るようなアドオンを開発するといったことも可能ですよね。
コンビニやスーパーなどに、業務用機器の販売から保守まで行っているパナソニック産機システムズ。納入した機器の修理や保守を行うカスタマーサポート統括部では、CHECKROIDを導入しています。以前は数十万件に及ぶ機器データを、手書きのメモとExcelで管理をしていたため、膨大なデータを円滑に活用できていませんでした。2024年1月からCHECKROIDの導入と同社のQRコードを組み合わせることで、現場での機器登録の時間短縮や、現場とオフィスにおけるリアルタイムでのデータ共有を実現しました。